とある土木女子の日記

ブラック企業や日常のアレコレをつづる日記です。好きなものは旅と猫。

ブラック企業体験記③(建設業)

こんばんは。ブラック起業ネタも本日でいったんきります。

名付けて「ブラック企業退社あるある」ですかね。辞めたいけど辞められない、にはこんな背景があったりします。

ざっくりこんな流れで三か月かかりました。

 

退職するまで

 

1.退職届出そうとすると直属の上司逃げる。

2.辞めるなら半年前に申告しろと言われる。

3.社長だせや!というと、そのうち時間を取るとごまかす。

4.1ヶ月経過しても話が進まないので「内容証明送ってもう来ません」と言う。

5.話し合いという名の、社員と取り巻きvs私(退職希望者)の戦いの場が設けられる。

6.「この会社を辞めたらどこにも雇ってもらえず不幸になる」と全員で一人を攻め立てる。

7.私「ありえないから、とにかく退職届受け取れや。」とその場で渡す。

8.社長しぶしぶ受け取る。暴言を吐きまくる。

 

私は気が短い方なので、1.2.の段階で何を言われても絶対やめるんだという決意をしました。

 

洗脳くん

 

新卒からこの会社で働いている大石さん(37歳)は見事に洗脳されていた。こんなことを言ってきた。

「社長は言葉は厳しいけど、本当に社員の事を家族と思って接している、仁義に熱い人なんだ。土木や建築なんてもっと酷いところが多いけど、たぬさんは社長に好かれてるし今辞めるのはもったいないと思う。この業界に居るならここで働くのがベストだ」

 

この先輩の事はわりと仕事面で信用していたが、もっと酷いところがあるから我慢するという所に違和感を感じた。15年もここで働いてきたから他の世界が分からないのだと思った。

 

よそ者からしたらさぁ

 

私はこう思った。社員が家族?けど社長の身内って月給20万円でボロボロの軽自動車で現場出てご飯も食べれず徹夜で働いてたっけ?三か月休みがないとかうつ病になったりとかしてないよね?そもそも役員なのに姿見ないんだけど?

本当の家族はきれいな服を着て高級車に乗って仕事の内容も分からない(というか名簿上だけでゴルフ三昧とか)くせに月に100万もらってるんよね。

私、奴隷になりにきたわけじゃないし!!

 

ブラック企業の従業員たちって

 

「退職するまで」の5.6.の話合いという説得の場面で、奴隷の身に疑問ももたず口先だけの「大事にしてる」という甘言を信用してる社員らも悪いんだなと悟った。ここ以外の土建屋ゼネコンはさらなる地獄だと思い込んでたみたいだ。

DV受けてる奥さんみたいなもんじゃん。

DVされ奥さん「夫と別れたら生きていけない!」

ブラック企業社員「この会社やめたらどこにも雇ってもらえない!」

別にここじゃなくたってやってけるって思えないらしい。

 

そしてニューワールドへ

 

こうして、環境は悪いけど優しい先輩と頑張ってきた!という思い込んできたが、「ま、現場代理人(土木業界でいう責任者)も経験できたし、次いこ次!」と人材紹介会社に登録し、同業他社を探した。

条件からヘッドハンティングされて今の会社にいるが、奴隷捕獲計画に加担しなくてよかったなぁと幸せです。

そもそも別で働いたことあると、異常なとこってわかるしね。

ブラック企業体験記②(建設業)

 

 

dobokutanuki.hatenablog.com

先日の続き。社長は「社員らをていよく動いてくれる奴隷」としかみてなかったもよう。奴隷なので口答えは許さないし、嘘をついて都合よく動かそうとします。

うまいところは、奴隷たちに「自分達は奴隷ではない」と思わせているところです。

 

表面上の言動

口先の上では「社員は家族、大切にしている」「あなた達社員のおかげで会社は成り立っている」「ありがとうありがとう」と言っていました。

実際には、社長一族と奴隷たち(社員たち)で成り立ってるような会社でした。

身内or身内に取り込みたいターゲットには懐石料理や焼き肉を奢って恩を着せようとするが、一般社員への扱いはアレです。

 

一般社員への待遇

求人時には「社用車がある」といいながら、基本的には、社員の自家用車を使わせます。直接的には言わないけど、車が必要な業務を与えて社用車はときかれても「いま準備しているから」と半年以上待たせます。

私のように本当に車がないひとには貸しますが、中古のぼろぼろ軽自動車を渋々貸与したことを「あなたは特別だから優遇しているの」とのたまいます。

なお、現場へ行く往復のガソリン代も渋ります。

※一般の社員には「土建屋はボーナスという習慣がないの、すまないね」といいながらボーナスはゼロ。

 

身内への厚遇

自分の一族(息子や娘、婿、嫁など)はとても大事にしているようでした。

  • 名簿上従業員扱い(会社には来ない)で月給80万~90万
  • 日本に数台しかないレクサス(トヨタの高級車)を贈与
  • 身内には夏冬の半期ごとにボーナス100万円以上。           

何で知ってるかって?私も、息子の嫁にされかけたから「身内になった特典」を教えてもらったのだ。

社長一族たちは「金はあるけど学がない」のがコンプレックス(つか出来は悪い・三流大学出身のみ)で、婿や嫁にはハイスペが欲しくて仕方ないらしい。

 

 

責任と対価

数千万から億単位の工事での現場代理人や工事所長やらせても、手取りは20万円切るのが身内以外の一般社員たちの給料。

年収にしたら300万円あればラッキーて感じです。ありえん。

とある従業員は住民税が払えなくて夜逃げしました。

現場の安全管理も杜撰すぎて、土留めができてないという基本的な理由で作業員が大けがしても、明らかな現場の事故でも労災隠しはしょっちゅうでしたし。

 

えこひいきが激しい。

社長は見栄っ張りだったため、私や大手から来た経歴の経験者は仕事が苛酷だなぐらいでした。が、他の企業では雇われるのが難しい条件の60歳以上の高齢者や中卒高卒たちに対する仕打ちは更に酷かったです。

利益の上がらない監督については、一人一人呼び出しては机をたたきつけて殴るとか、「てめぇの代わりなんて腐るほどいる」「うちは力があるから再就職できなくしてやるぞ」とか脅迫したり、代理人おりるんなら「賠償金取るぞ」とか、ガクブルガクブル(゜-゜)

 

同期の行く末

私の同期(原口さん)も心を病み辞めていきました。それというのも、研修なしでやらせた現場で事故を起こし警察に連行されたりしたからです。

経験のある監督ならそんな事故は防ぎますし、まともな指導者がついてたら大事にはならなかったような案件でした。

さらに同期はシングルマザーだったので社長は「私も母親だから気持ちは分かる。同じ女性として頑張ってほしい」と同情を誘いし信用させてました。ゆえに裏切られたと思ったのかもしれません。

ブラック企業体験記①(建設業)

こんばんは。

建設業ブラックあるある書いてきます。まずは箇条書きでざっくりダイジェストを。

あ、全てのゼネコンや土建屋がこうじゃないですよ^^;

※前社の時代の数年昔の話になります。

 

1.人の入れ替わり:昨日見た人が、今日来なくなる。

2.残業代:月200時間越えでも1円も出ません。

3.研修:なし。未経験者でもいきなり現場に放り出す!

4.現社員や元社員:うつ病パニック障害になっている。

5.社会保険:加入させるのはお気に入りだけ、個人事業主(下請け)扱いで自分でやれ

6.仕事に必要な設備:PC、机、メールアドレスが共同。。。

7.文句を言った時の対応:お前は頭がおかしい、皆で一人を責める

8.雇用契約書:従業員は信用関係でつながっているからと言い渡さない。

9.退職時:退職届は受け取らない、お前なんか余所でやっていけない等の暴言。

10.  謎の給料システム:基本給8万円+職能給12万円+皆勤手当5万円

 

こんな感じかな。現在同業他社に働いてますが、一つも当てはまりません。

土木業界ではある意味、ブラック企業の中のブラック企業ブラックホール)として社員数20名弱なのに県内では、超有名でした(゜-゜)

 

特に1の「人の入れ替わり」は、一番酷い時で事務員は3年で50人変わった

基本パートの女性を月に8万円から12万円で雇っていたそう。

既婚者で余裕がある人なら良さげですが、バツイチ独身・シングルマザーのおばさんはよく私に愚痴っていました。

監督も監督で、学歴詐称して入社する先輩や免許を偽って入社する元従業員など曲者は多かったです。もちろんゼネコン上がりの真面目な技術者もいましたが、気が弱くて意見が言えなくそこでは使い物にならずに転職してきたとか。。。

 

建設業に限らず、ブラック企業で働き続ける人は真面目で責任感が強く、優しい人が多い。ほんと、「ここよりいい場所はあるから、早く逃げて!!」って思います。

ブラック企業へ転職した理由

ブラック企業にいた頃

去年、電通で痛ましい事件がありましたが、私も同じような環境で勤めてた頃があります。長時間労働パワハラ、セクハラ、罰金、脅迫、裁判などなど。

ワークライフバランスなんてあったもんじゃありません。電通ほど高給取りではないけど、朝の4時5時に帰宅だよ、3か月休みなんてないよ、という会社でした。

残業はMAXで200時間です、ブラックの中のブラックですね(゜-゜)

とはいえ、最初からブラック企業だ!と100%確信して入社したわけではありません。

 

ブラック企業に踏み込んだきっかけ

  もう5年以上も昔、転職フェアでF建設という会社に「未経験から現場監督になれます」というふれこみで声をかけられ土木の道へ進むことになります。

当時私は商社で働く貿易事務のOLさんでしたが、女社会独特の「いつも皆一緒にランチして、皆と同じことに興味をもたなきゃ仲間はずれにされる」、「頭の中身は結婚と家庭が95%」という世界から脱走したくて仕方ありませんでした。

 

冴えない職種で追い詰められていた

偏差値こそ高い有名大学の大学院を出ましたが、「逃げ恥」の主人公みくりさん同様に派遣社員の立場に甘んじていました。

つぶしの利かない学部・研究科だったため、職種は省みず知名度のみで就職先を決めていました。

 

実家が貧乏で働きながら進学したのもあり、睡眠時間2時間という学生生活で「もう働くのなんていや!」ということでろくな就職活動はしないで卒業(修了)してしまったのです。

※一応してたけど、一度の面接で内定決めてくれるところしか受けなかった。

 そんな私でしたが、立派なおばさん年齢になってもお母さんにお弁当を作ってもらう実家暮らしの35歳の幼稚な同僚「家族と節約と海外旅行とテレビ」が話題の毎日に嫌気がさし、真面目に仕事を探しだしたのでした。

 

転職活動の結果 

中堅規模の商社と、自動車メーカー、そしてF建設の内定が出ました。

前者2社はあくまで女性は補助的な事務仕事の内定。一方のF建設には規模が数十人と零細企業なものの、「手に職」「男社会」「自分のやる気次第」という可能性のある言葉がありました。

 入社日が近づき、「雇用契約書を入社前に送ってください」と初出社前に事務のおばさんに伝えていましたが、理由をつけてもらえず。

会社に入ってから、労働基準法も含めかなり違法のオンパレードを味わうことになります。

若干不信感はありましたが、未経験の女子を技術者扱いで雇ってくれるんだし、社長も優しそうだし「大丈夫でしょ!」と転職したのでした。

続きはいよいよ、「ブラック企業あるある(建設業)」です。

大まかな自己紹介

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はじめまして。

幾多の転職の末、建設業の世界に入った土木女子です。

ブラック企業あがりの現役として書いてみました、どうぞよろしく(`・ω・´)キリッ

同業者の方、そうでない方もみてもらえたら嬉しいです。

 

スペック:年齢30代独身、旧帝大学院卒、某ゼネコン勤務。1級土木施工管理技士ほか必要そうな資格は全取得済。

 

経歴:最初に勤めた零細土建屋からヘッドハンティングされて、超ブラック企業を脱出。が、ここもまたブラックと発覚し揉めていまだ勤務のチキンタヌキ。

 

工事歴:現場代理人(一般でいう総責任者)は経験し、技術者として最低限クリアしたところで、建設はローテクなのではと疑念を持つ。

 

管理職は一瞬だけ経験したが「見栄っ張りの嘘つきのもとでなんか働かなくて結構」と社長に物申したら、平に降格&吊るし上げ等のパワハラにあう。

 

建設業に失望してない頃は地方企業ゆえのせこさと仕事の幅のせいかと考え、スーゼネへ旅立つ夢を見ていた。

※下記の記事の段階では内定待ちでしたが、ブラック社長の「お前の好きな現場を紹介してやる」という悪魔のささやきによってスーゼネへと出向する運びになりました。 

dobokutanuki.hatenablog.com

下請けで現場だけでてた時はいい面しか見えてなかったのと、一度職員として出向したら裏側も見え、いろいろ分かってしまったYO。(*´。・ω・。`*)キャパ

土木なんてやだな、でもやっぱり楽しいなという複雑な気持ちでいっぱい。

 

現場が忙しいときはほとんど更新してなくて、暇なときには連続投下。

→いまから最後の就職活動に切り替えてく感じです。まともや同業にいくのか、コンサルに行くのか、あるいはお嫁さんか。自分でも先が読めません。