それでも建設業に救われた私
ブラック企業も状況次第
土木女子いいながらこの業界をディスってましたが、このお仕事で命拾いしたのもまた事実。大学院出てからホワイトなメーカーに勤めてたけど、当時の元彼(今思えば交際の形をとったわいせつDV犯)に裏切られ、体調を崩し1年もせず退職。
仕事を探せど、25も過ぎた(ストレートの院卒年齢ではない)修了して勤めた会社もすぐ辞めてる私に正規の職はなかった。しぶしぶ派遣社員に。
そんな中、転職フェアで「土木」という職を知る。「ああ、最近流行ってるあれかー」ぐらいに眺めてたら、その会社の人が猛プッシュしてブースに呼んでくれた。
正直。。。土木・建築。。。冬とかめっちゃ寒そう。作業着かぁ、イメージもアレだし、うーん。。。
とマイナスイメージしかなかった。が、当時の女社長が勢いのある人で「そうか、こういうお仕事も手に職で良いのかな?」と、ビビッと来たのでここに決めた。
安定のどブラックでしたが、今となってはいい思い出の会社です。
悩みが消滅するほど、仕事が忙しかった
入社初日からトラックに放り込まれ(私用の車が手配できてなかった)、ワイルドな仕事はじめとなった。ある程度研究科が土木にも近いっちゃ近いけど、別に建築士とかの学部じゃない。現場に出ても用語がちんぷんかんぷん、φってなんやねんレベルだった。
とにかく慣れるのに必死で、最初の3年間ぐらいは過去の失恋(いや猥褻DV被害&泣き寝入り強要)も忘れ没頭。
だいたい舗装か水道だったけど、機械や乗り物の免許もとってけっこう楽しく過ごしてた。身体を動かすのはメンタル的にもよかったみたい。
ただ、責任の割合はおかしかったような。。。駄目やんな。。。というのはだんだんと分かってくるように。
体力勝負だから、仕事以外の時間は睡眠と食事と風呂だった。未知の分野だったから休日は(あるときは)1級土木とか技術士とかの勉強にあててた。現場で見えてる事に関しての資格だからすごくやる気だったのは覚えてる。
給料もあがり、健康になった
主張すべきことは主張しないと、いいように使われてしまうものだがそれでもOL時代よりはいい生活を送れるようになった。
汚い作業着で働いてるから貧乏な仕事だと思ってたが、もらえてる人はもらえてる業界のようだ。
※外国人技能実習生とかは可哀そうなこと多いけど。。。。
世間の偏見というのはいまだに感じるけど、現場は楽しかったかな。
前に書いたように意地の悪い人も居るけど、職人というタイプは仕事で手を抜く人が全部が全部という訳じゃない。嘘ついたり責任放棄をしたりするのは、そこまで上にいけないみたいだ。こなせなかったら出禁になるのでご飯が食べれない。
女を騙して猥褻行為にもっていき「あれは正当なお付き合い」とか誤魔化すような男気のない事はまずしない。
直接ひわいな事をいってくるぐらいだ。今となっては私がノリノリでさらに卑猥な言葉を返すようになったので、もはやだれもいってこなくなった。
現場の指揮なので、自分が決定するのが当然に
一般的にイメージしやすいJVで何年もやるような現場なら監督が何人もいて、施工業者が何社も入って、現場所長も10年経験積んでからみたいなベテランがつく。
同じ現場でも雰囲気がけっこう違うのだ。朝からラジオ体操やって新規書いてって拘束時間が長いやつ。給料もよかったけど、時給にしたらどうなんだろう。
私の場合は、最初に入った会社が小さかったので、現場も町の小さい案件からのスタートだった。
当時入った会社では、施工業者や職人が多い時でも30人ぐらい、測量業者が2人ほど、監督は私だけ。※駆け出し時は補佐の爺さんが居た。
何もわからなくて、施工業者のやりたいようにやってもらってたらある時大変な間違いが起こった。責められるのは現場代理人(現場所長)だった私。
「だって職人がこうやるって言ったから」と答えようものなら、次の日から全員に無視される。それは当たり前の事だった。
私が出来上がりのすがたを描いて、指示すべきだから自分が仕切らないと。
自分の意思で決定することが当たり前になり意識が変わって行った。性格もあわせて変わっていくことに。
「女の呪い」から解放される
結婚出産ハラスメントというものが、田舎時代もメーカー時代も土木でも内勤時代でもあったが、現場だとそれから隔離される。仕事の話しか基本出てこない。
「女なのに現場で出てくるぐらいだから、結婚とかは優先度低いんだろう」と思われてたみたいだ。興味はあるんだけど、ここで今それ求めてないでっていうのが正しいのだけど。。。
休憩時間に「最近どうなの?どうなの?」って聞いてくるのもいたけど。。。
「いやー漫画とアニメとゲームたまんないっす!おひとり様最高!」と言いつづけたらいってこなくなった。中には既婚ゲスおっさんみたいなのも寄ってきたけど、現場で怒鳴ってる事もあったから最初のうちだけだった。
ものを最初からはっきり言わないと誤解を招くので「独身で若いイケメン・肌綺麗じゃないと対象じゃない。」「お腹でてる奴は嫌」「喫煙者もできたら避けたい」「性欲魔人とか無理無理」とか言うようにした。
黙ってたら何してもいいというのは、何処の世界の男性も同じかもしれない。積極的に騙すのは知的産業の方が多そうだ。
こんなわけで、ブラックブラック言ってましたが、精神的には救われた部分も大きかったです。肉体的にきついとか、納期とかのプレッシャーはあるけど。
そして転職活動もひとまず二社内内定で条件を擦り合わせてる段階となりました。
同じ土木女子さん達からコメントを頂いてますが、年末年始の片づけなどなどが終わったらお返事しますね。
ひとまずよいお年を!!