好きを仕事に
5年ぶりに再会した「専業業種でも働きたい」幼馴染も基本的にはこの思考だった。生活に困ってない人が提唱するのが「好きを仕事」にという文句かなと思う。
賛成派も反対派も「そうだなぁ」と思う所はあるけど、結局は当人が仕事をどう意識するかによって変わってくる。
1.「好きを仕事」にする賛成派
・人生の3分の1を過ごすなら好きな事がいい
会社員で考えると、9時から17時の8時間は会社で過ごすので一日の中の3分の1は仕事をしてるという事。
睡眠時間も考えると、起きてる時間の半分以上が仕事なんだから、好きで楽しめる仕事に越したことはない。
・好きな事が仕事でお金もついてきて幸せしかない!
キラキラ女子が起業したがるのも分からんでもない。
好きな事で仕事が出来てお金ももらえる。いいねぇ。会社員をやりながら起業もするパラレルキャリアってのもあるらしい。
2.「好きを仕事」にする否定派
・現実的には厳しいから無理。需要と供給、才能があるので。
夢で生きてはいけないから地に足をつけて働く。そうそう世の中は甘くない。
自分が好きな事でご飯が食べられるなら、世の中の人が満員電車で通勤してしたくもない仕事をするわけがない。そんなことできないから、我慢してみんな働いてるんだ。
歌が好きだからって、バンドマンが全員ミスチルやGLAYになれるわけではない。
漫画が好きだからって、漫画家が全員尾田栄一郎(ワンピースの作者)になれるわけでもない。
・好きな事も毎日なら嫌いになる→仕事は拷問になる。
プログラミングが好きだからプログラマーになった。
→最初の数年は無我夢中だったけど、毎日コード書くのもだるい。ホワイトではあるけど、これをあと30年続けてくのかぁ。。
小さな頃から憧れてた医師になった。手術は長時間に及んでも、患者さんを活かす使命感のある有意義な仕事だ。収入も悪くないし、皆に尊敬される。
→若い時は体力があったからいいけど、毎日人の身体を診察しては対処して診察しては対処しての繰り返し。夜勤や当直もあるしもう疲れたよ。
こんな感じは年齢的にちらほら聞くけど、中にはやりがいがあるから好きな仕事だからって飽きを感じない人も居るかも。
何の仕事にせよ、仕事ってパターンが決まってくるから飽きない事はないと思う。
漫画かとか芸術家は創作だからまた違うけど、毎日作品を作るって流れは同じだしね。
・「好きを仕事に」というキャッチコピーで、騙されるプチ起業主婦たち
資格商法と一緒で、起業セミナーを開き情報弱者がカモにされる。ある意味、ホームレスに生活保護受けさせてピンハネする貧困ビジネスと一緒。
貧しさの質が、金銭的に貧しい(ホームレス)か精神的・承認欲求的に貧しい(専業主婦)の違いはあるが。
一般のOLも資格があるといい仕事に就けると惑わされ、通信教育やら、資格スクールに騙されるんで、いちがいに主婦がカモとは限らないけど。基本、主婦はどんくさい人が多い印象はある。
3.別にどっちでもいい
自分の今の考えはこれなのだが、「好きを仕事に」よりは「嫌いでない仕事に」が正しいと思う。※自分が得意だと尚よい。
2の「好きを仕事に」否定派の考えがベースにはあるけど、嫌いでも生活の為に嫌々やるのは長期的に見てつぶれる。
やりがい搾取のくだりで考えてたけど、「好き」とか「やりがい」はおまけ的な要素であって「取り分」が多くて時間があるほうが私はいい。
「仕事=自立するための手段」、というタイプの人間なので給料はそれなりにないと困る。かといって「嫌いな事」は一日の3分の1も取られるんだから、嫌々過ごすのは変な精神病とかうつ病になりそう。
それなら、第三の道で「好きになれるところがある仕事」で「自分が得意な分野」でやってくのが普通の人間にとっては正しいのかなと言う気はしてる。
自分の才能信じて攻めるというなら、若いうちにやってるはずだしねぇ。
例外はいると思うけど、基本的に「好きを仕事に」って根性のない人が言うのを見てると「自分、今まで何してきたのん?」とは聞きたくなりますね。